introduction
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story
少女と犬の友情、そして人類最愛の友から、身勝手な人類たちへのメッセージ
カンヌ国際映画祭にて、ハンガリーからの出品作が思いがけない衝撃を呼んだ。主人公は可愛らしい少女と、 “人類最愛の友”たる一匹の犬。心温まるメルヘンを予感させたその映画は、中盤以降に想像を絶する展開を見せ、 会場に居並ぶ世界各国のジャーナリストたちのド肝を抜いたのだ。その熱狂なリアクションを受け、アルフレッド・ヒッチコックの 『鳥』やSF映画史上の金字塔『猿の惑星』などを引き合いに出した絶賛評が相次ぎ、カンヌの“ある視点”部門グランプリと 最も優秀な演技を披露した犬を讃えるパルムドッグ賞をダブル受賞。そんなセンセーショナルな反響を巻き起こした問題作の全貌が、ついに明らかになる。

物語の舞台となるのは、雑種犬の飼い主に重い税を課す新たな法律が施行されたある都市。13歳のリリは理解のない父親によって愛犬ハーゲンを捨てられてしまう。 ハーゲンを探し回る孤独なリリ、そしてハーゲンも安住の地を求めて彷徨っていた。やがて弱肉強食の世界に放り出されて次々と危険な目に遭ったハーゲンは、 数百匹もの犬の群れを率いて、傲慢な人類への反乱を引き起こすのだった……。

250匹の犬が都市を疾走するスペクタクルを創出した
サスペンスと寓意に満ちあふれた斬新な映像世界
哀れにも人間に捨てられ、理不尽なまでに虐げられた犬たちの反乱とそこにある友情を描き上げた本作は、 緊迫感に満ちたパニック・スリラーとアーティスティックな社会派映画というふたつの側面を持つ。ハリウッドから動物コーディネーターを招聘し、 クライマックスでは250匹の犬がブダペストの市街地を猛然と疾走するスペクタクル・シーンを映像化。CGに頼ることなく実現したその“本物の迫力”は、 一度観たら脳裏に焼きついて忘れられない圧倒的なインパクトをみなぎらせている。また雑種犬を取り締まる架空の法律をとり入れたストーリー設定は、 ヨーロッパほか世界中にはびこる不寛容や抑圧への寓意をはらみ、現代社会への警鐘と弱者に対する作り手のシンパシーがこめられている。

すべての犬たちが新しい家族のもとへ
出演した犬たちはほぼ保護施設から集められた。撮影後、施設に帰すのを不憫に思った監督たちが里子を募ると、 「映画に出たスター犬を飼いたい!」と話題になり、すべての犬たちが無事に新しい家族のもとに引き取られていった。
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